絵本・旅行コラム(パパママコーナー)

あひるのピンのぼうけん

上海に着地しようとする飛行機が降下するにつれて、海の水の広がりのなかに畑らしい緑や地面の土の色が形を成し、それと同時に、大きな川が海に流れ込んでいくのが見えてきました。これが、あの長江かと思うと、はじめてなのに、なんとなく懐かしい気がします。長い間アメリカの子どもたちに親しまれてきた絵本の主人公であるアヒルのピンの故郷が、この世界でも三番目に長いという川なのです。
アヒルのピンは、大きな川に浮かぶ「かしこい目」という船に、おとうさん、おかあさん、3羽のにいさん、2羽のねえさん、7羽のおじさんと11羽のおばさん、それに42羽のいとこたちと住んでいました。毎日、アヒルたちは川で自由に泳ぎまわります。夕方になって、「ラーラーラーラーリー」というご主人の声が聞こえてくると、アヒルたちは大急ぎで一列になって船にもどります。そのとき、列のさいごになったアヒルはおしりをむちでピシッとぶたれることになっています。ある日、ピンは魚をとっていて、つい遅くなってしまいます。ピンは帰らないことにします。おしりをピシッとぶたれるのがいやだからです。それから、ピンはひとりぼっちでいろいろおもしろいこと、怖いことなどに出会い、さいごに人間につかまって篭の中に入れられてしまいます。あわや、ご馳走にされそうになるところを、男の子が逃がしてくれますが、そのとき、「ラーラー・・・」という声が聞こえます。ピンは大急ぎで船にもどります。やっと列の最後につくことができたピンは、おしりをピシッとぶたれてしまいます。でも、無事に我が家にもどることができたのです。

ピンが住んでいた川が揚子江でした。この絵本が書かれた1933年の頃、西欧や日本では、長江は揚子江として知られていました。初版がアメリカとイギリスで出版されてから75年、中国、アメリカ、日本の間にも大きな変化がありました。とくに今、中国は激しい勢いで変わりつつあり、ほんの短期間滞在しただけの旅人にも、大きく変動するエネルギーが感じられました。今年のはじめに上海へ行った時、まず思ったのは、あのピンの故郷の揚子江が見られるかもしれない、ということでした。揚子江は、飛行機からチラリと河口を見ただけだったので、それが残念で、やはりいまも心残りです。
ところで、はじめての中国旅行では、珍しいお料理があれこれと出てきましたが、アヒルが出てきたときには「ピンの何代目かの子孫かもしれない」と、ちょっと、箸を出すのにためらいました。「あひるのピンのぼうけん」は、小さな子どもには、身につまされる話のようです。いっしょに読むと、真剣に聞いてくれます。

「あひるのピンのぼうけん」
マージョリー・ブラック文 クルト・ヴィーゼ絵
まさきるりこやく 瑞雲社


浙江省金華市に行きました。街角で焼き芋屋さんを見ました。
ドラム缶に薪を燃やしていました。
使っていた秤が日本だと骨董品だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お芋は日本のさつま芋とちがって、
皮が白く、中味は黄色くてアンコのようにトロリと甘い。

 

 

 

 

 

 

 

本場のウーロン茶は緑の葉っぱがそのままで、熱い湯の中で広がる。
何度も熱湯を注いでおかわりができる。
ほんのり甘味があっておいしい。

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